折りたたみ理論

株価や相場の値動きは、ランダムウォークであるとされる。
が、当然ながら、任意を値をデジタルに取るようなランダムではない。
ある値から少しだけ、上か下に動く。その動きぐあいがランダムなのである。

ランダムというか、ランダムに近似していて、ランダムと考えるとわかりやすい。
以下、単にランダムといえば、この意味とする。

例えば、サイコロに「記憶がない」例として、連続して偶数が3回出ても、次の目が奇数になる確率が上がるわけではない。
上がったら可笑しいという感覚さえある。
だが、統計的に見ると、事象として、4回も連続で偶数が出るのは珍しいということになる。

だが、それを直接利用して取引を優位にすることはできない。
(意見の偏りを優位に利用することはできる)

話がずれたが、株価が連続で3日下げたら、翌日は上がりやすいのろうか?
ランダムだとすると、次の日の確率もイーブンなはずである。

で、実際どうかというと、「わからない」という意味で、結果的に「イーブン」と「意味的に同じ」なのである。
つまり、上げ相場では、3日は「押し目」となって上がる確率が高い。
逆に、下げ相場では、含み損が拡大し、投げが加速して、次の日も下げる確率が高い。
上記はかなり簡単に言っただけで、下げる確率というよりも、「勝っても儲からなかった」という場合も含んだ、
トータルなシミュレーションの結果である。

ということで、ランダムではないのであるが、実際問題として、上げ相場、というものを定義するのが案外難しいのだ。
上げ相場の中にも、「押し目」というのがあって小さな下げ相場が織り込まれている。それが長くなると「保ち合い」「調整」と言われ、上にも下にもいかない状態となる。
そして、さらにその「保ち合い」が下にいくと「天井」となり、下げ相場に移行するが、その天井は完全な下げ相場にならないとわからない。

ということで、収益が結構バラつくのだが、やはりどう考えても、上げ相場は上げ相場であり、バイアスがかかっている。
そして、上げ相場であることは、解る。
リーマンショックが下げ相場、アベノミクスが上げ相場だったことを見て、「ランダム」と言っている人は頭がおかしいのだが、
儲けている人が少数なことを見ても、あれだけハッキリしていても「ランダム」という性質に近いというのは驚かされる。
ハッキリしていない時期も長期に渡ることを考えると、いかに相場で勝つのが難しいか解る。