個別銘柄と平均
戦前の株式市場に「新東株」という銘柄があったらしい。
現在は、株価指数を先物取引したり、日経平均に厳密に(なるべく)連動するように設定された投信があるが、
以前はそういうものがなかったので、先の新東株や平和不動産が仕手株、指標株とされたという。
日本の資本主義経済も今は成熟して、トヨタ自動車もにもはやかつてのような成長企業の面影はない。
しかし、その分、企業価値や流動性が安定しているので、指数先物などを取引しなくても、
もっぱらトヨタなどの少数の銘柄だけを売買している人も居る(らしい)。
私も最初は「テクニカル分析が有効である」という理由から、指数先物やドル円などを売買していたのだが、
ドル円はまだいいとしても、先物がさっぱり儲からない。
やはり、個々の銘柄が平均化されている、というところがあるので、モメンタム(勢い)が読みづらく、
また取引していて面白くない。
テクニカル分析など、とてもではないが容易に儲かるものではない。
この理由から、指数先物をたんなる気味を感ずるための指標として捉えて、売買は個々の銘柄で行っている人が多い。
私は以前は「日経平均先物だけやっていれば後はいらない」と思っていて、個別の銘柄をやる人がいなくなるのではないか、
と思っていたが、最近やっと、平均化された商品の味気なさに気づいた。
と言っても、単に私がドル円を取引していたときに、うまく相場が騰がっていて、
たまたま儲かったので指数先物にしたら、相場が下がったというだけかもしれないが・・・。
しかし、個別銘柄を全部見るといっても、日経平均に採用された銘柄だけでも225社もあるのに、
動きの良い仕手株や、新興市場もとてもじゃないが見ていられない。
うーん、結局難しい。